静脈学
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総説
下肢静脈瘤の日帰りストリッピング手術
宇藤 純一
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2012 年 23 巻 4 号 p. 381-387

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抄録

●要  約:2010年5月から2011年10月までの間に825肢の下肢静脈瘤日帰り手術を行った.基本術式は高位結紮,伏在静脈の内翻式抜去,金属フックによる小切開での瘤切除である.麻酔法はtumescent local anesthesia(TLA)とレミフェンタニルとプロポフォールによる静脈麻酔にて行った.患者の平均年齢は61.5±11.0歳,男女比は1対2.73,手術時間は平均36.5±12.5分,皮膚切開数は平均4.31±2.21カ所,手術当日の在院時間は平均約2時間であった.全例,術直後から歩行や食事が可能で,手術当日に入院を要した症例はなく,重篤な術後合併症も経験しなかった.多くの下肢静脈瘤患者はTLAを用いることで外来での日帰りストリッピング手術が安全に施行可能であると思われた.

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