抄録
第三次人工知能ブーム以降,水域におけるAI 技術の研究・応用・実用化が進み,適用事例は増加の一途を辿っている(Chen et al. 2020, Sit et al. 2020).特に洪水や気象領域での適用事例が多く,国内では河川水位やダム流入量のAI 予測が先行している(一言ほか 2016 等).一方で水環境・水質領域での適用事例は少なく,水文項目に比べて水質項目のデータ数が少ない事が,ネックの一つとして考えられる.
上記状況を踏まえ,荒川貯水池(彩湖)において,既存の水質観測データを用いたAI モデルによるアオコ発生予測を試み,その精度を確認すると共に,学習項目の最適な組合せを検討した.