抄録
近年,雪氷圏での温暖化の指標として湖の結氷日,解氷日,氷厚などが注目されている.北海道釧路市内に位置する春採湖は冬季に結氷し,毎年全面結氷する(牛塚ら,2021)1).春採湖は釧路市の沿岸部に位置し,平均水深1.7 m,最大水深5.8 m,面積0.36 km2 であり,比較的浅く小さい湖である.
春採湖の氷厚の経年変化や今後の将来変化は明ら
かになっていない.本研究では湖氷の熱収支モデルを用いた数値計算により春採湖の年最大氷厚を計算し,その経年変化傾向や気象データとの関係を明らかにする.また、将来予測モデルデータを使用し,年最大氷厚の将来変動を明らかにする.