順天堂医学
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原著
ACバイパス術後遠隔期死亡に関する因子の検討
忽滑谷 通夫
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1993 年 39 巻 1 号 p. 73-78

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抄録
1984年1月から1989年12月までの6年間に, 当院で行われたACバイパス手術症例795例を対象とし遠隔期生存率を調査し, 遠隔期生存に関する因子を検討した. 術後3年5年7年の生存率は各々97%・95%・91%で, 死亡率では毎年平均1.2%であった. 遠隔期死亡率は42例 (5.3%) に認められ, 死亡の原因では悪性腫瘍によるものが17例 (40.4%) で, 脳血管障害が7例 (16.7%) ・心臓死は6例 (14.3%) で, 悪性腫瘍による死亡は, 心臓死の2.8倍を占め, 欧米の報告と大きく異なった. 多変量解析を用いた遠隔期死亡に関する因子の検討では年齢 (65歳以上), 糖尿病, 45%以下の左室駆出率が有意に遠隔期死亡に影響する因子であり, 前下行枝への内胸動脈の使用は有意に予後を改善する因子と考えられた.
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© 1993 順天堂医学会
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