抄録
1990年, 1年間の順天堂大学医学部附属順天堂医院本館におけるヨード造影剤の急性の副作用を調査した. 対象とした検査は, CT・尿路造影・動脈造影・静脈造影で, 全例で3085例の調査用紙を回収した (回収率92.7%). 造影剤は5例を除く全例で低浸透圧造影剤を使用し, 副作用は8.0%だった. 入院を必要とするような重篤な副作用や死亡例は一例も認めなかった. 性別副作用発生頻度は, 女性 (9.4%) が男性 (7.1%) よりやや高かった. また造影剤投与法別では, 動注・静注・急速静注の順に副作用を認めた. 副作用発生時間は造影剤注入中が最も多く, 注入後5分以内, 5-10分と続いた. 副作用はアレルギー歴のある患者, 以前の造影剤投与で副作用既往のある患者に多く認めた. 本検査前のプリテストの施行率は60.2%であった.