順天堂医学
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原著
膀胱癌患者における尿中インターロイキン-1濃度
花澤 喜三郎
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1993 年 39 巻 2 号 p. 185-190

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抄録
膀胱癌患者において, BCG膀胱内注入療法後に数種のインターロイキン濃度が尿中で上昇することが知られているが, 未治療膀胱癌患者では尿中インターロイキン-1 (IL-1) 濃度の上昇は報告されていない. 今回, われわれは未治療膀胱癌患者において尿中IL-1の濃度測定を試みた. 膀胱癌患者19例・膀胱炎患者2例・血尿を伴った前立腺肥大症患者2例・健常者6例を対象とした. 方法は新鮮尿を5倍および50倍に濃縮し, ELISA法を用いてIL-1αおよびβ濃度を測定した. 膀胱炎患者および血尿を伴った前立腺肥大症患者において, 尿中IL-1αおよびβ濃度の上昇を認めたため膀胱癌症例の選択には制限を加えた. 正常例との比較では, 膀胱癌患者症例の方が尿中IL-1αおよびβ濃度が高値を示す傾向にあった. さらに, 腫瘍が大きくなるに従い尿中IL-1αおよびβ濃度の上昇を認めた. 未治療膀胱癌患者において尿中IL-1濃度の上昇を認めた報告は今回がはじめてであり, 生体内において膀胱癌自体からのIL-1の産生の可能性が示唆された.
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© 1993 順天堂医学会
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