順天堂医学
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原著
在宅医療廃棄物適正処理のための訪問看護ステーションにおける教育的課題
工藤 綾子稲冨 恵子佐久間 志保子
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2007 年 53 巻 3 号 p. 458-467

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抄録
目的: 本研究は訪問看護師ならびに施設責任者の在宅医療廃棄物処理の現状を把握し, 訪問看護ステーションの適正処理に関する教育的課題を明らかにすることを目的とした. 対象: 訪問看護師703名, 施設責任者345名. 方法: 対象者には質問紙による郵送法調査を行った. 調査内容は, (1) 在宅医療廃棄物の処理状況, (2) 医療廃棄物取り扱いに関する指導内容と方法, (3) 感染性医療廃棄物に関する意識と取り扱い, (4) 行政・企業・施設に対する要望などであった. 調査結果: (1) 訪問看護師が施設に持ち帰る廃棄物は注射器・注射針, 点滴セット, 血糖測定時のテステープ・カット針などであった. (2) 医療廃棄物に関する講習会への参加経験がある訪問看護師は25%であった. (3) 職員を講習会に参加させている施設責任者は34%であった. (4) 施設に対しては医療廃棄物に関するマニュアル作成, 感染症に対する学習の機会を要望していた. (5) 行政・企業への要望は訪問看護師・施設責任者ともに知識の普及であった. 結論: 講習会参加については参加させている施設責任者, 参加経験のある訪問看護師ともにその効果を認めているものの, 職員を講習会に参加をさせている施設責任者は少なく, 訪問看護師の在宅医療廃棄物に関する知識の普及と各市町村ならびに施設の廃棄システムを踏まえた感染性医療廃棄物の取り扱いマニュアルの作成が急務な課題であることが明らかになった.
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© 2007 順天堂医学会
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