カウンセラーの対話スキル分析に向けたマルチモーダルデータコーパスの収集

抄録

コミュニケータから観測されるマルチモーダル情報を用い，人間がコミュニケーションや行動を通じて形成する社会性の側面を計算・理解するために社会的信号処理といわれる分野が立ち上げられた． 近年，社会的信号処理の研究において，コミュニケータのスキルを機械学習によりモデル化する方法が提案されている．我々はプロフェッショナルなアドバイザーのコンサルテーション技術を分析・モデル化する目的でカウンセリングデータの収集を行い，マルチモーダルデータコーパスを作成した． このデータコーパスには，カウンセリング中のカウンセラーとクライアントの画像・音声・発話内容およびクライアントの共感に関するラベルで構成されている．本講演ではこのコーパスの概要と，初期分析の結果を報告する．