主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 第34回全国大会(2020)
回次: 34
開催地: Online
開催日: 2020/06/09 - 2020/06/12
共有可能あるいは再利用可能な知識グラフを構築するためには、統一的な知識グラフの構築基準が必要になる。本稿では、データベースの概念設計に使用されているEntity-Relationshipモデル(以下、ERモデル)に基づいてそのような構築基準を作成することを提案する。ERモデルを使用する理由は二つある。一つ目の理由は、ERモデルはER図と呼ばれるグラフとして表現され、グラフとの親和性が高いことである。2つ目の理由は、ERモデルはデータベースの設計のために長年使用されており、様々なノウハウが蓄積されていることである。本提案においては、様々な知識グラフで共通的に使用される概念をER図で定義する。これは、オントロジーや辞書に相当する。個々の知識グラフは、上記の概念定義を用いて作成されるが、概念がERモデルに従っているために、知識グラフを関係データベースに変形することができる。従って、本稿の方法を用いれば、知識グラフを関係データベースによって管理することも可能となる。