主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 第34回全国大会(2020)
回次: 34
開催地: Online
開催日: 2020/06/09 - 2020/06/12
現在、配電線故障時に原因判別を人が行っており、時間コストや人的コストがかかっている。また、電力システム改革による再生可能エネルギー導入など、送配電関連費用を押し上げる変化が生じており、送配電部門では効率化等によるコスト削減をしなくてはならない。そのため、配電線故障時における原因判別の機械による自動化が求められている。そこで、本研究では機械学習の一手法であるサポートベクターマシンを用いたケーブル地絡様相診断を検討する。5種類の地絡様相から最も発生件数の多いケーブル地絡様相を判別するために、それぞれの地絡様相の電流波形の特徴から2ステップに分けて、サポートベクターマシンによる判別実験を行い、Leave-one-out交差検証によってその学習性能の評価を行った。その結果、どちらのステップも高い判別率を得ることができた。また、10kHzおよび100kHzのいずれの場合の電流波形において、同様に高い判別率を得ることができた。本実験より、サポートベクターマシンは5種類の地絡様相を学習し、ケーブル地絡様相を十分精度よく判別ができるという結果が得られた。