近年台頭する共創型事業におけるAI 原則の実践に向けた課題と考察を述べる．急速に発達し続けるAI 技術による新規事業創出への期待は高い．イノベーションを加速するために，先端的なAI 技術開発を得意とする事業者と，新規事業を創案することが得意な事業者が企画段階から対等なパートナーとして協力し，新サービスや新製品を創生する共創型の事業が台頭している．一方，AI 技術の社会への浸透に伴い，国内外で多数のAI原則が発表されている．その具体的な実践に向けて各種ガイドラインが発行されているが，これらのガイドラインは法的拘束力を持たず，実践は事業者の自主性に委ねられているため，有効性には課題が残る．本稿では，共創型事業におけるAI 原則の実践に向けた課題と考察を述べる．
