主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 2022年度人工知能学会全国大会(第36回)
回次: 36
開催地: 京都国際会館+オンライン
開催日: 2022/06/14 - 2022/06/17
大地震が発生した際に、発生した地震と類似した地震が過去にもあったのか、過去の類似地震の際にはどのような地震活動の推移を辿ったのかを、地震発生直後に把握することは学術と防災の両面で重要である。しかしながら、物理単位や推定方法が異なる各種地震情報を客観的に比較して、地震間の類似度を求めることは簡単ではない。本研究では、過去の地震データを非線形次元圧縮手法UMAPによって埋め込んだ二次元空間を予め作成した上で、検索対象の地震を埋め込みマップに配置し、その埋め込みマップ上の距離に基づいて類似した地震を検索する手法を開発した。その結果、過去にも類似したイベントが周辺で起きていた地震を類似検索した場合は、過去の類似イベントの類似度が高くなるという期待通りの結果が得られた。過去に類似した地震がない場合の類似検索は見当はずれの結果となるケースが見受けられたが、そのような結果も対象地震のまれさを示す情報として活用できると考えられる。