人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第37回 (2023)
セッションID: 1N4-GS-10-04
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少量の訓練データを用いた記述式答案の自動採点
*羽賀 亮伊東 嗣功石井 雅樹堂坂 浩二
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抄録

記述式答案の自動採点とは,設問に解答した答案に対し,事前に設定された採点基準に基づいて自動で採点し,得点を付与するタスクである.本研究では,実際の教育現場を想定し,従来研究の採点性能を落とさずに少量の訓練データで国語記述式答案の自動採点することを目的とする.少量の訓練データとは,人手で採点した採点済み答案を50件,未採点答案を200件である.未採点答案200件を用いてファインチューニングしたGPT-2で答案を生成し,採点済み答案を用いて訓練した項目点予測モデルで生成した答案を採点した.そして,生成した採点済み答案を用いて採点モデルを構築した.実験結果から採点済み答案50件,未採点答案200件では従来研究と同等の採点性能を達成することはできなかった.しかし,生成した採点済み答案数が増えると性能が向上することが分かった.従来研究では,項目点に加えてアノテーションと全体点も採点モデルの学習に使用いているが,本研究では項目点だけをモデルの学習に使用した.今後,アノテーションや全体点を活用することにより,少量の訓練データでも採点性能を達成できる可能性がある.

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© 2023 人工知能学会
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