本研究の目的は、半導体企業2社の固有技術(パッケージ技術)に関して、多数の公開特許情報からそのトレンドやポジションを明らかにする手法を提案するものである。我々はこれまでWord2vecにより時系列にホットワードを並べ、売り上げなどの客観的な数値を使用することでその結果について評価をしてきた。しかしながら、Word2vecによる単語解析では、文章そのものを正しく評価できない場合があり、また、文章分類を行うBERTは得られた特徴量を理解することは難しい。そこで今回はBERTによる文書ベクトルを生成し、注目するクラスタに対してWord2vecにより技術に関する単語を割り出し、エンジニアの評価を経て2社の技術開発の方向性の違いを明らかにすることを試みた。結果、パッケージ技術に関する2社の文書ベクトルには特徴量の違いがみられ、一部クラスタについては、Word2vecにより異なる技術関連の単語を取得することができた。