人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第37回 (2023)
セッションID: 2N5-GS-10-04
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スーパーマーケットにおける店舗の利益最大化のための値引き最適化アルゴリズムの開発
*中村 暢佑梅垣 優藤内 亮大坪 舜伊藤 孝太朗関口 智樹石川 信行
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抄録

スーパーマーケットでは食品の廃棄を減らすため,販売期限が近い食品の価格を値引きするオペレーションを実施している.その際,利益を最大化するため,売れ残りによる廃棄を抑制しつつも,できる限り値引き率を小さくする調整が必要になる.従来,オペレーション時の値引き率は,店舗の各オペレータの経験に基づいて決定されてきた.経験の浅いオペレータにおいては,状況に応じて適切な値引き率を決定することが難しく,余分な値引き・廃棄ロスを発生させてしまっている.そこで本研究では,店舗の利益を最大化するため,最適な値引き率を提案するアルゴリズムを開発した.具体的には,POSデータ等をもとに,商品ごとに時間単位の期待販売数を予測する需要予測モデルと,その予測結果をもとに,商品・時間・在庫数ごとの最適な値引き率を動的計画法を用いて計算する値引き最適化アルゴリズムを開発した.実業務における制約条件を加味した上,本アルゴリズムの検証実験を店舗で実施した結果,値引き・廃棄ロスにおいて一定率の改善を観測した.

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© 2023 人工知能学会
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