人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第37回 (2023)
セッションID: 2N6-GS-10-05
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強化学習による画像セグメンテーションモデルの自律化に関する一考察
*山脇 正嗣川添 祐宇都宮 優喬
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抄録

河川・道路施設の日常の監視や維持管理,被災時の状況把握や避難情報提供など,社会インフラに関わる管理は多岐に渡る.一方で,近年の急速な少子高齢化や厳しい財政状況に伴い,技術者は減少の一途を辿っており,管理の高度化・効率化が求められている.その支援技術として,河川の溢水や水位計測の自動化用の水面検知モデルなど,我々は深層学習を活用した画像セグメンテーションモデルの研究開発を多数実施している.一方で,これらのモデルは主に限定箇所のカメラ画像を学習しており,他の箇所に適用した場合に精度が低下するケースが多く,汎用性に欠ける.また,その改善に向けた再学習時には,膨大な教師データ作成,ハイパーパラメータのチューニング作業が改めて必要となるなどの課題がある.そこで本研究では,環境に適した行動選択を可能にする強化学習(Deep-Q-Network)を活用し,既存の水面検知モデルに新規画像の自律学習手法を実装することで,自律的に精度と汎用性の向上を可能にするモデル開発と有効性検証を実施した.その結果,従来の教師あり学習と同程度で,モデルの精度が確保できる可能性を示した.

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© 2023 人工知能学会
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