インターネットメディアに掲載する記事コンテンツの制作においては，記事全体の構成を骨子と呼ばれる目次程度の粒度で組み立てたものを作成してから，それに沿って本文や図表などを作成することで記事として仕上げていく手順が一般的な手法のひとつである． このような記事コンテンツ制作は現状人手に頼っており，自然言語処理の技術を用いた自動化による制作者の負担軽減や品質の一律化が望まれている． 一般的な文章生成モデルは文章の一部分，特に冒頭部分を入力としてその続きとなる文章を生成するものが多く，記事コンテンツの制作過程のうち骨子を構成する段階においてはこのようなモデルは利用しづらいという課題があった． そこで我々は，記事の骨子の制作において利用できる文章生成モデルを提案する． 文章生成モデルの構築時に記事の見出しの階層性を加味して学習することで，記事の骨子に相当するような親子関係を持つ複数の見出しの連続を出力として得られるようになった．
