人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第38回 (2024)
セッションID: 1I3-GS-5-03
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入札者が多数の反復的組合せオークションに有効な選好推定
*丸尾 亮太鹿島 久嗣
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抄録

組合せオークションとは,入札者が財の部分集合 (バンドル) それぞれに対して入札すなわち評価額を付けることができる種類のオークションである. 組合せオークションの抱える問題の一つとして,財の数に対し可能な部分集合の個数が指数的に大きくなることが挙げられる. 古典的な方法では,入札者はすべての財部分集合への入札を行うことを前提としているが,財の数が多い場合これは現実的ではない. この問題を解決する一つの方法として,近年,機械学習を用いた反復的組合せオークションを設計するという手法が発展している.それは,バンドルへの評価額を入札者に尋ねることで各入札者の評価関数を機械学習モデルで推定しつつ,より効率的な割り当てを順次求めていくというものである. しかし,既存研究ではモデルは入札者毎に個別に学習しており,場合によっては非効率となる. そこで我々は,マルチタスク学習によりモデル間の情報共有を行うことで,より効率的な反復的組合せオークションを設計することを試みた. 実験では,入札者が多い場合や,類似した評価関数を持つ入札者が複数いる場合に既存研究より効率的に良い割り当てを求められた.

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