主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 2024年度人工知能学会全国大会(第38回)
回次: 38
開催地: アクトシティ浜松+オンライン
開催日: 2024/05/28 - 2024/05/31
近年、組織の新規事業開発などに、SFプロトタイピング(SFP)と呼ばれる手法を取り入れる事例が増加している。これは、サイエンスフィクション作品を複数人で作成・共有・議論するプロジェクトを通じて未来像を共創する試みを指す。SFPではワークショップにおけるAIの活用が試みられている。しかし、SFPの手法や課題は十分には整理されておらず、効果的なAI導入が望まれる領域についての知見が十分に蓄積されていない。加えて、SF作品完成後の評価測定におけるAI活用が求められている。そこで本研究ではまず、経営学、心理学、言語学、行動科学の視点に基づいて、SFPの実践現場で直面しやすい課題を、SFプロトタイプの共創と評価の側面から抽出した。この際、SFPの実践フローにおける3つのフェーズ【設計】【実践】【活用】に沿って整理を行い、それぞれの課題に対し、AI活用の可能性を検討した。これにより、今後のSFP実践者およびAI研究者の協働領域の拡大への道筋の一端が示された。