人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第38回 (2024)
セッションID: 3E1-GS-10-01
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イメージ連想カードゲームDixitのAIプレイヤー作成に基づく人間らしい連想へのアプローチ
*村松 優樹鈴木 麗璽有田 隆也
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抄録

チェスや囲碁などの二人完全情報ゲームのAIプレイヤーはプロを破る段階に進んでおり,研究の焦点はポーカーや麻雀などの多人数不完全情報ゲームへ移りつつある.本研究は後者に属するイメージ連想カードゲームDixitのAIプレイヤー作成を通じた人間の認知の理解を目的とする.本ゲームでは親は手札から選んだカード(正解)とそこに描かれたイメージから連想される言葉を提出する.子プレイヤーはカード一枚を提出後,全提出カードの中で正解だと思うカード一枚に投票する.全員正解,全員不正解では親は得点できないため,適度な言葉の選択が要点である.本研究では先行研究を拡張し,イメージに含まれる複数の言葉グループそれぞれを表すベクトルの加算結果に類似するベクトルの単語を選択して複数の意味を持たせる手法を提案する.被験者実験後のアンケートにより先行研究より人間らしい連想がなされていることが示された.また,人間の場合,二段階の連想によってイメージとの関連が低い単語でも連想に成功しうることが推測された.現在,そのような間接的連想の実装のために,使える品詞の追加や使用言語モデルの比較を行っている.

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