看護教育の現場において,看護学習者は看護過程を展開する能力を身に付けるために,グループで看護・病態関連図を作成する演習を行っている.本研究では,この演習を指導者が採点する際に個人を適切に評価することが困難であるという課題に対して取り組む.具体的なアプローチ方法としては,グループでの看護・病態関連図の作成にオンラインツールを使用することで,ツールから取得可能なログデータを用いて個人の貢献度をはかる.実際に看護学習者にツールを使って演習に取り組んでもらい,作業量に着目した貢献度モデルにしたがって個人貢献度を算出した.この実験の結果,実際の演習現場に関する知見を得られた.今後は,指導者の個人評価基準をもとに,関連図の内容に着目した貢献度モデルの改良と評価を行いたい.