人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第39回 (2025)
セッションID: 2D4-GS-9-04
会議情報

マルチスケール集団コミュニケーションにおける盛り上がり推定モデルの開発
森田 大樹*瀬島 吉裕
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

グループダイナミクス(集団力学)は、社会心理学の領域として扱われており、個人と集団との相互作用が非分離である性質上、定量的評価が困難であった。本研究では、個人と集団との相互作用を非分離状態のまま理解することを目指して、集団コミュニケーションにおける場の盛り上がり(活性度)を推定するモデルを開発した。このモデルは、実空間コミュニケーション(フィジカル空間)を仮想的な温度空間(サイバー空間)へ関連付け、各対話者の発話状態を仮想空間上の温度情報として変換する。この温度情報に対して、伝熱工学における対流熱伝達としてシミュレーションすることで、場の盛り上がりをリアルタイムに推定することができる。とくに、集団サイズ(対話参加人数)に依存することなくマルチスケールでの推定が可能であり、自由エネルギー原理に基づく説明可能な状態遷移モデルを開発した。

著者関連情報
© 2025 人工知能学会
前の記事 次の記事
feedback
Top