抄録
平面上のKepler 運動は正準変換の1種である Levi-Civita 変換と時間変数変換により、2次元調和振動子に移ることが知られている。また、2次元調和振動子は2つの保存量を同時に保つように離散化できる。本講演では、離散調和振動子と時間変数変換の離散版に基づいて、Kepler運動の新しい離散化を導く。さらに、得られた離散方程式のもとで、もとのKepler 運動の全ての保存量(すなわち、エネルギー、角速度、Runge-Lenz ベクトル)が一定に保たれることを示す。シンプレクティック数値積分法を含むいかなる方法によっても,従来このようなKepler運動の離散化は実現されていなかった。