日本応用数理学会年会予稿集
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セッションID: G15
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G15 アルゴリズム
囲碁における評価関数との整合性を持った探索法の研究
*永吉 宏之等々力 賢鈴木 篤之
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抄録

人工知能の分野では、結果が明確、取り扱いが容易、等の理由により、ゲームの研究が行われてきた。その中で囲碁は1局面あたりの可能な手の数が多いため、探索する局面数が非常に大きく、チェスにおいて有効であったコンピュータの演算速度に頼った全幅探索法を用いて強いプログラムを作成することは困難である。そのため、強い囲碁プログラムを作成するためには探索する局面数を減らすことが必要である。従来、探索する局面数を減らすためにパタンなどの外部から与えられた知識を用いることが行われてきたが、評価関数との整合性を無視していた。そこで本研究では、外部知識を用いず、2つの指し手の評価値の間に成り立つ加法的な性質を利用し、2手間の距離に着目することにより統計的な処理を行うことにより、評価関数との整合性を持ちつつ探索局面数を小さくした手法を提案し、その有効性を示す。

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© 2002 日本応用数理学会
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