抄録
パソコンやディジタルカメラなどの低価格化、普及に伴って画像データを扱う機会が急速に増えてきている。画像データを扱う多くのソフトウェアが開発、販売されており、それらを使えば大抵のことは可能である。しかし、欠がない訳ではない。ここで問題にする画像解像度の変更も、データによっては好ましくない結果を与えることがある。たとえば、グラビア写真のような印刷物をスキャナで数値化すると、高い空間周波数域のノイズを含む画像データが得られるが、このような画像デー他の解像度を小さくすると(画素数を減らすと)高い周波数成分が低い周波数域に折り返されて画像の一部または全域に縞模様が現れる。反対に補間式を使って画像の解像度を大きくすると(画素数を増やすと)へりがぼやけてしまう。この現象がどのようなメカニズムで発生するかを二次元データの離散フーリエ展開の公式を使って検討した。