抄録
本文では、Trefftz法によるPoisson方程式の解法について述べる。最初に、Poisson方程式の非同次項を完全多項式で近似する。近似された非同次項に対応する特解を用いてPoisson方程式の境界値問題をLaplace方程式の境界値問題に変換する。このとき、近似された非同次項には未知係数が含まれるので、これを同定するために反復計算を行う。最後に、提案する方法を傾斜機能材料の定常熱伝導問題に適用する。このような材料は、熱伝導率が場所毎に連続に変化する特性を有する非均質媒体としてモデル化することができるので、支配方程式はポアソン方程式で与えられるからである。