抄録
(広い意味での)保存則をもつ非線型微分方程式をその保存則を再現する形で数値的に解くことが離散変分法などで可能である. こうした方法に対し,構成されるスキームを高次化したいという要求も強い. しかし,時間方向への高次化は保存則の離散化という本質と直接関わるため難しい問題である. その一因として,線形高次差分等を用いると,一見高次化できるように見えても chain-rule と整合しないというなどが挙げられる.そこでわれわれは,非線型ではあるが微分の chain-rule をその本質において整合する差分法を提案する. 簡単に説明すると,Taylor展開で消去したい項を線形和で消去するのではなく,べき算で消去する方法である. この差分法は離散変分法(の一部)に適用可能であり,問題によっては整合性を失う事なく理的に安定性が証明できることが判明している. 非線型性から生じる問題等については講演時に説明する.