植物組織培養
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パーティクルガンによるタバコ培養細胞への遺伝子導入: phenylalanine ammonia-lyase (PAL) cDNAの導入と遺伝子発現
永井 伸夫柳沢 訓賀水野 和子井村 洋章田口 悟朗下坂 誠柴田 大輔岡崎 光雄
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1995 年 12 巻 2 号 p. 165-171

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抄録

ヘリウムガス圧式パーティクルガンにより, タバコ培養細胞のPALcDNAを同細胞へ再導入し, 形質転換体を得た. タバコ培養細胞のPALcDNAをカリフラワーモザイクウイルス (CaMV) の35Sプロモーターとノパリン合成酵素 (NOS) 遺伝子のターミネーターに接続し, ネオマイシンホスホトランスフェラーゼII (NPTII) 遺伝子とともにタバコ培養細胞へ導入し, 形質転換体をカナマイシン培地で選抜した. また, パーティクルガンによる遺伝子導入の最適条件としては, 加速圧力3kg/cm2, 0.2mgタングステン粒子/プロジェクタイル, 4μg DNA/mgタングステン粒子, プロジェクタイルからサンプルまでの距離は15cmであった. そして得られた形質転換体の中には, 非形質転換体と比較して, PAL酵素活性で4倍, スコポレチン生成量で2倍以上のものが確認された.

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© 日本植物細胞分子生物学会
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