2018 年 30 巻 1 号 p. 0
単細胞緑藻ヘマトコッカス藻 (Haematococcus) の栄養細胞を窒素スラッシュ法で急速凍結固定し,バルテック社製フリーズフラクチャー装置で細胞を割断した.割断面を白金でシャドーイングした後,カーボン薄膜を蒸着させ,レプリカ膜を作製した.試料を2.5 %ニクロム酸ナトリウム/50 %硫酸で溶解し,レプリカ膜のみを回収・洗浄し,メッシュグリッドに載せ,透過型電子顕微鏡で観察した.本種の原形質膜にはヒダ状の貫入が縦横無尽に観察された.また,原形質膜上の多数の顆粒は,膜内在性のタンパク質である.