公共政策
Online ISSN : 2758-2345
政策評価の進展とその法制化
政策評価導入の体験――事務事業評価システムの導入に対する三重県庁内の組織的抵抗
梅田 次郎
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2000 年 2000 巻 p. 2000-1-009-

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抄録

1995年から取り組んでいる三重県の行政改革は,従来からの改革手法をとらず,事務事業評価システムの導入をその根幹に据えるという前例のないものであった。筆者は,当初からその実務上の責任者として携わってきた。

本稿では,三重県における事務事業評価システムの導入の経過を内側からたどることによって,まず官僚組織に内在する組織的抵抗とそれを突き破ろうとする職員の自発的な変革力とのせめぎ合いの状況を検証した。さらにシステムの進化とも言うべき発展段階での課題や「挑戦する役所」の悩みを整理し,政策評価を実効あらしめるために必要な基盤は何かについて言及した。

第一に信念あるリーダーの存在であるが,次に実務上欠かすことのできない推進力は,官僚組織の内部に潜んでいる自発的な変革力であり,これを潰さずにいかに育てるか,本稿で述べている官僚組織の病理現象の改善なくして政策評価の実効は期待できないと考えている。

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© 2000 日本公共政策学会
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