実践政策学
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市役所窓口における混雑度のAI予測と予測カレンダーの公開
岐阜県高山市における市民課窓口の事例から
浦田 真由谷口 友隆堀 涼遠藤 守安田 孝美
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2024 年 10 巻 2 号 p. 155-162

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抄録
地方自治体では人口減少や高齢化による職員不足や財政難が深刻化しており、AIによる業務効率化や住民サービス向上が期待されている。市役所では窓口での混雑が課題となっており、市民を待たせてしまうことや職員の負担増加が課題となっている。そこで、本研究では、岐阜県高山市役所を対象に、市民課窓口に設置されている発券機のデータから、LightGBM(機械学習モデル)を用いて2ヶ月先までの混雑度を5段階で予測した。予測結果を分かりやすく伝えるための混雑予測カレンダーを作成し、2ヶ月先までの混雑予測を1時間ごとに確認できるようにした。このカレンダーは2023年6月より高山市役所のWebサイトで一般公開されており、市民は来庁前に混雑状況を確認することができる。混雑予測カレンダーに対する市職員からの評価が高く、来庁者が増加するお盆期間にはサイト閲覧数が大幅に増加したことから、市役所窓口の混雑期に役立つことが期待される。
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