実践政策学
Online ISSN : 2189-1125
Print ISSN : 2189-2946
生活道路30km/h規制施行時のPassive dataによる実践的交通モニタリング手法の提案
桑原 昌広中村 俊之牧村 和彦絹田 裕一
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2025 年 11 巻 2 号 p. 173-184

詳細
抄録
日本において中央線・複数車線等が設置されない道路における、いわゆる生活道路の30 km/h規制が令和6年7月23日に閣議決定し、今後令和8年9月に施行が予定される。施行前段階として、効率的かつ効果的な全国一律の道路交通状態や利用実態のモニタリング方法の開発・確立、実効性の担保が政策課題であり、施行後は実践的なモニタリングの実施が喫緊の課題である。本研究ではPassive dataの一つであるカープローブデータに焦点をあて、生活道路30 km/h規制施行時の道路交通の実践的なモニタリング手法の提案とケーススタディを通じて、政策課題を整理することを目的とする。生活道路の管理主体の扱いやすさを考慮し、市区町レベルで定期的なモニタリングを実施し、小学校区別に複数期間で交通状況を評価できる手法を提案する。モニタリング指標としては、カープローブデータの特徴を活かし、急減速の多さや生活道路内30 km/h超の走行台キロ等加えて、生活道路と隣接するエリアに関する指標等採用した。岐阜市を対象としたケーススタディを通じて、小学校区およびメッシュ別に2期間の比較を行い、変化の有無を確認した。本研究の成果として、全国一律の基準かつPassive dataデータであるカープローブデータを用いることにより、生活道路30 km/h規制に対して実践的なモニタリングの可能性を示した。また、利用データ、モニタリング指標、運営体制、将来に向けたモニタリングに関する視点で政策課題を整理した。
著者関連情報
© 2025 実践政策学エディトリアルボード
次の記事
feedback
Top