抄録
本稿は、2011年3月の東日本大震災で壊滅的な被害を受けた岩手県上閉伊郡大槌町町方地区震災復興土地区画整理事業に関連して、地域コミュニティの特徴の読み取りと住民参加の場の設計に対する試行錯誤の結果、2013年度に開催した住民ワークショップまでのプロセスを詳細に報告・分析し、大規模災害からの復興事業における住民との合意形成プロセスにおける地域コミュニティ単位の読み取りの重要性を指摘し、それを活かした空間計画に向けた考察を行うものである。WSの議論の成果としては、土地区画整理事業内容の変更、行政主導で計画されていた区画整理の計画内容の近隣コミュニティに対する位置付け、個人から近隣コミュニティ、地区全体への議論の展開と地域住民の主体的参画などがみられた。