2024 年 25 巻 p. 1-18
『日本語日常会話コーパス』(CEJC)を2022年3月に公開して以降、言語研究や認知科学、言語情報処理、日本語教育、国語教育など、幅広い分野で活用されてきた。CEJCは、日常生活の中で自然に生じる会話を対象に、多様な場面、多様な話者との会話をバランスよく集めたコーパスである。本稿では、CEJCや関連するその他のコーパスについて概説した上で、スピーチスタイルに着目した研究事例の紹介を通して、CEJCの特徴を示すとともに、CEJCを活用した研究の可能性について考える。