1958 年 4 巻 1-2 号 p. 10-15
ルーサンの生育並びに飼料成分に及ぼす石灰施用の効果,とくに土層の部位による影響について研究した結果を要約すると,つぎの始くである。1.石灰施用区は不施用区に比し草丈は大であり,収量,飼料成分(蛋白質,石灰,燐酸,カロチン)の生産も共に多い。2.土層の部位による影響としては生育初年目,2年目の場合はなるべく表面(本試験の場合は0-10cm層)に多く施用する方が収量も多いが,養分生産量においても同様である。しかし生育年次が進むとともに根も深く伸長するので深い土層に施用した区において多くなつてくる。このように本草の根系群の発達に伴つて石灰施用を行うことがのぞましい。