乾牧草堆積を測尺により測定する方途として,1952〜'53年の両年にわたり171箇の堆積について1立方尺当りの重量を調査したが,次のような結果が得られた。(1)乾牧草堆積は堆積後の経過日数によつても異り,容積についてい当日100とすると,20日目で85,65日目で74と減少し,1立方尺当りの重量については,当日を100とすると,20日目で121,65日目で131と増加する。また堆積の高さも当日を100とすると82,74と減少する。(2)乾牧草堆積の1立方尺当り重量では,円錐型では490±57匁,円柱円錐型または円柱上半球型では380±63匁,半球型では366匁であつた。(3)乾牧草堆積の大きさによつても異り,150貫以下の堆積では1立方尺当り470±65匁に対し,250貫以上のものでは520±46土匁であつた。(4)乾牧草堆積の容積を算定するには,末尾に掲ぐる附表により立方尺数を牽引し,これに単位当り重量(匁)を乗じて,簡易に乾牧草堆積重量を算出することが出来る。本試験実施にあたり,御指導を賜つた帯広畜産大学教授大原久友博士に表心より感謝の意を表するとともに,この試験に終始協力を惜まなかつた三島哲夫技官,宮下昭光副手,渡会弘副手に深甚なる敬意を表する。
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