抄録
マハレのチンパンジーでは、メスたちは互いに発情をさけあっていた(Matsumoto-Oda et al. 2007)。本研究の目的は、メスの発情のさけあいが、どのような戦略として働いているのかを明らかにすることである。メスが発情をさけあっていた年とそれ以外の年の間で、出産率に違いがあるかどうかを分析した。メスが発情をさけあっていた年はそれ以外の年に比べて、出産率が有意に低いという結果が得られた。メスが発情をさけあっていた年において、出産率が低くなったことと、そのような戦略をメスがとることの理由について検討した。