海岸工学論文集
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風波場における微小擾乱の増幅と風波の安定性
辻村 太郎金子 公久京藤 敏達
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2004 年 51 巻 p. 211-215

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抄録

風波は大気海洋間の物質および熱フラックス輸送に重要な役割を演じている. とくに, 湖沼や沿岸域では多重反射や風向きの変動などの擾乱が存在し, このような場での風波の発達を予測することは難しい. そこで本研究では, 風波発達の基礎研究として, 風洞入口にプランジャー型造波装置を設置し, 微小な周期的水位変動を与え, 風波の増幅に関する実験を行った. その結果, 風速および吹走距離により, 発達しやすい擾乱周波数が存在することを確かめた. また, 風波発生初期に微小な擾乱を与えることにより, 風波の発達を制御する可能性を示した. 最後にMilesの理論を用いて, 本実験の結果の予測が可能であることを示した.

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