石狩川河口沿岸海域の表層底質に特徴ある6地点で柱状採泥を実施し, 底質粒径とコア中に含まれる貝の年代を調べることにより, 1000年スケールの底質堆積特性を把握した.コアの14C年代測定及び亜鉛分析の結果から, 石狩川から供給される土砂量は, 縄文海進後では3500-4000年前頃に多く, その後流出量が減少したが, 明治以降の流域開発やの河川改修に伴い, 過去90年間で増加したと考えられる.石狩川の河口地形については, 最近110年間を見た場合, 1898年から1937年に汀線前進速度が最大で, その後減少している.