抄録
汀線付近における底質粒径の空間的な分布を調べるために2003年3月から9月に, 波崎海岸において1週間から1月に1回地形測量を行うと共に底質の採取を行った. バーム侵食時には, 陸側で細かく沖側で粗くなる長周期波による底質の岸沖方向への分級が生じる. 波が穏やかになり, バームが形成されると入射波成分波の打ち上げによりバーム頂付近に粗い砂が残される. 入射波成分波の波高が小さく, 緩やかな勾配で堆積の生じた前浜には, 細かな砂が集積される. つまり, 汀線付近の表面砂の粒径は, 外力 (波・流れ) によるふるい分けにより時空間的に変化する