抄録
前浜・外浜を含む局所縦断勾配を, d50ではなく底質粒度組成から計算する野志らの方法の精度を高めるとともに, 適用範囲を明確化するために, 神奈川県海の公園と相模川河口左岸・根府川海岸の礫海岸において新たに現地観測を行い, 野志らの手法の妥当性を検討した. この結果, tan β (K) =0.164 (K) (d (K) ≦2mm), =1/3 (d (K) ≧2mm) という式が導かれ, d (K) の適用条件が明らかになった. またd50に代わる新しい海浜底質特性の評価指標として最多粒径集団を代表する粒径dpが提案された.