抄録
マングローブ水域における土砂輸送特性を把握するために, 石垣島・宮良川マングローブ水域を対象として濁度の長期連続調査や氾濫原の土砂沈降量調査を実施した.その結果, 氾濫原上の土砂堆積速度は4.7cm/yearとなり, 他のマングローブ河川と比べて数倍程度大きい. 降雨時マングローブ水域における土砂輸送特性は, 出水と潮汐のタイミングや規模の影響を大きく受け, ここでの土砂トラップ率 (土砂流入量と流出量の差を流入量で基準化した値) は-13-66%と降雨イベント毎に大きく変化した. 氾濫原への土砂供給経路として, 上流域からの土砂流入に加えて河道部底質の再懸濁が大きな役割を果たすことが明らかとなった.