海岸工学論文集
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遠距離海洋レーダによる東シナ海南西部の表層流観測
児島 正一郎佐藤 健治小賀 百樹長尾 正之澁野 拓郎
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2006 年 53 巻 p. 1431-1435

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抄録
本研究では東シナ海南西部における流動場の時空間変動特性を明らかにするために, 遠距離海洋レーダによって計測された表層流データを用いて東シナ海南西部における黒潮とその周辺の流動場の時系列解析を行った. 解析の結果, 東シナ海南西部に流入する黒潮には2つの流路パターン (離岸流路と接岸流路) が存在し, 数十日~数百日間隔で不規則に変動していることが明らかになった. また, 黒潮と八重山諸島に挟まれるの海域では, 与那国島の西と東から発生した時計回りの渦と反時計回りの渦によって海洋性乱流場が形成されることが明らかになった. さらに, 台湾の北東から反時計回りの渦が生成され, 下流方向に移動することが明らかになった.
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© 社団法人 土木学会
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