抄録
茨城県波崎海岸における1988-1997年の後浜地形, 波浪, ならびに風況の長期データを用いて後浜の長期変形と波の遡上高および飛砂量との関係を調べ, 後浜変形過程に及ぼす波の影響を評価した. 砂浜断面の時系列より得られる等高線の岸沖方向位置の経時変化特性と, その地盤高への波の遡上率とを比較したところ, 遡上率が0.1%以上の地点においては地形変化への波の影響が無視できないと判断された. 波の遡上率は砂浜変形の要因を判断する指標として有用であった. 高波浪時の後浜における堆砂高と波の遡上高との問には線形の相関関係が認められ, 漂砂は後浜の海側への拡大の一大要因であった.