抄録
筆者らは,情報システム学会が提唱する 「人間は生存目的を達成するために PDCA サイクルを回す」 とい うことに注目し PDCA に関して個人ベースの小さなサイクルを組織ベースの大きなサイクルに組み込んだ複合 PDCAサイクルについて研究している.
情報基礎教育において,この考えを“協働”活動に組み入れ,混成型教育チームによる教育体制を構築して ST比の改善に実績を上げた.一方,富山の配置売薬の活動が,帳主・連人による小さなサイクルと仲間組連携による大きなサイクルを組み合わせた複合 PDCA 活動であること示して,配置売薬の真の特徴を明らかにした.
両者の結果を通して, 現代の重要課題である地域の衰退防止ないし発展のために展開されている諸活動の中から本研究によって進展が期待できると思われる項目を挙げた.