情報システム学会 全国大会論文集
Online ISSN : 2433-9318
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ハッセ図としてのクラス図・ER図について
*金田 重郎井田 明男森本 悠介
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p. S2-A1-

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抄録

クラス図・ER 図は概念モデリング・DB 設計等において多用されている.しかし,初学者には,どうやってク ラス図・ER 図を描くのかが分かりにくい.そこで,クラス図を書きやすいものとする事を目指し,「業務が処理さ れる順番でクラス図を作成してゆけばクラス図が完成する」方法論を追究する.一般には,関連の両端に存在する クラス間において作成順序(時間的前後関係)は含意されない.しかし,1 対多関連は例外であり,両端のクラス に時間的前後関係を含意する.そして,時間的前後関係が無い 2 つのクラス間でデータ処理が必要となり,関連 が構成される必要がある場合でも,関連をクラスで表現すれば,時間的前後関係が保持される.結局,記述方法 に配慮すると,クラス図は既約非巡回有向グラフ(ハッセ図)となる.ハッセ図であるので,他インスタンスの 存在に無関係にインスタンスを生成できる独立型クラスをインプットとして,それを,処理時間の進行に従って, 次々と処理を実行するプロセスとして,クラス図全体を記述してゆけばクラス図は完成する.具体的には,処理 プロセスの時間的推移を記述する RPDD(Resource Process Dependency Diagram) を利用したガイドラインを提 示する.

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© 2018 一般社団法人 情報システム学会
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