抄録
持続可能な社会システムは、安全、共生、転生、公正の4個の評価尺度によりデザインされ、「質⇔量」、「マクロ⇔ミクロ」の直交座標軸からなる位相平面上に社会システムの特性が描画定量化されるリカレント評価モデルを既に提示した。本モデルの位相平面上に任意楕円が与えられた場合、リサージュ分析により主軸の正弦波が求められ、同時にそれらを解とする2元連立1階微分方程式も導かれ、本式の係数行列が主軸間の変分ネットワークの影響係数に対応することが示される。本報では、この変分ネットワークの解析を通じて評価者の評価特性を明らかにし、評価者の自己点検及び社会システムの設計、制御への実効的な応用が可能であることを示す。