抄録
劣駆動マニピュレータは一般的に工場などで用いられるマニピュレータとは異なり,関節の一部にアクチュエータや保持ブレーキを使用しない非駆動関節を有する。そのような非駆動関節は,駆動関節から発生する慣性力を利用して間接的に駆動させることができる。また,少ない入力で制御を行うため,制御対象の軽量化,省エネルギー化に繋がる。劣駆動マニピュレータの応用例としては,宇宙ロボットをはじめとして,様々な用途が考えられる。また劣駆動マニピュレータは,非線形システムにおける非ホロノミックに分類され,その中でも加速度拘束を有するアファイン系で表現できる。本稿では加速度拘束を含む劣駆動マニピュレータに対し,3D-CADソフトウェアであるSolidWorksを用いて3Dモデルを作成する。また,SolidWorksのモーション解析を使用し,シミュレーションで得られた結果をアニメーションで表示する。また,本研究室で扱う切換え制御法の有効性を確認する。