抄録
近年,情報機器の発達やCOVID-19の影響に伴い,非接触情報を用いた情動の検出,または推定を目的とした表情認識に関する研究が盛んに行われている。しかしながら,情動を伴う自然に表出した表情は人により大きく異なるため,顔面皮膚温度などの生理的変化に着目した検討が必要である。また,目の動きが感情や痛みを推定する指標となることが明らかにされている。そのため,時系列的な皮膚温度変化と目の開閉度合を組み合わせることで感情発生時と感情未発生時を識別できる可能性がある。そこで本稿では,皮膚温度変化および目の開閉度合の時系列データを用いて, 情動喚起区間を推定する手法の考案を目的とする。具体的には,機械学習モデルの1つであるbidirectional long short-term memoryを用いて,感情発生時と感情未発生時の推定を行う手法について検討した。