抄録
近年,働き方改革の実現に向けて業務の効率化や労働時間管理の見直しが行われている.例えば,作業の効率化を目的として会議で使用される議事録自動作成システムは,ヒューマンエラーの低減や人員や時間の削減が可能である.議事録自動作成システムには,参加者にマイクを割り当てる方法や,声紋を事前に登録する方法により,発話者判別機能が搭載されている.しかしながら,これらの手法は参加人数分のマイクが必要であることや,声紋のデータ管理が必要であることが課題である.本手法は,議事録自動作成システムにおける発話者判別精度の向上を目的とする.検討の結果,LSTMを用いた手法と比較してBidirectional LSTMを用いた手法は,本手法における学習モデルの精度向上に有用であることを明らかにした.